偏差値60からの勉強法
千葉大学
の過去問をしっかり分析!

難関国公立大を目指す場合、論理的に設問を処理する力が不可欠!ここでは千葉大学の過去問を例にとって、論理的に解くとはどういうことなのかを徹底解説しています。偏差値60からもう一段階の飛躍を目指して、正しい思考法を身につけてください♪(※2013年当時)

難易度の判定は、当サイト独自の基準によるもので、受験指導のプロである予備校や塾、学校などと異なることもあります。 当サイトは受験のプロではないので、あくまで参考程度にとどめてください。

千葉大学

~千葉大学の入試問題難易度~

国語:

★★★★☆

英語:

★★★★☆

地歴:

★★★★★

千葉大学は国立大ですので、記号選択式の問題より記述式の問題が多く出題される傾向にあります。2次試験の偏差値は60程度となっていますが、偏差値だけで合格率を計れないのが国公立。早稲田や慶応に合格するような偏差値65前後の受験生でも、記述式解答を苦手としている場合はあっさり不合格になっているケースが多いようです。
まず国語ですが“傍線部はどういうことか具体的に100字以内で説明しなさい”といった長文解答を求める記述が出題されています。論理的思考力がないと、100字の解答をうまくまとめることができず、苦戦するでしょう。また古典は古文のほかに漢文が出題されるので、漢文の学習にも力を入れてください。
英語は文章こそ易しいものの、英文和訳、指示内容の記述が求められるので、解答作成は決して簡単ではありません。問題文は易しくても、問題自体が難しいので油断は禁物。特に英文学科では英語の課題文を読んで、100~200wordの英語で自分の考えを主張するという難問が出題されています。リーディング、ライティングをバランス良く鍛えておかないと、合格点は突破できないでしょう。
最後に地歴ですが、非常に難しいです。字数無制限の論述問題が複数出題されるのに加え、用語問題の難易度も相当のレベル。複数回答の問題が多く、歴史的出来事の全体像を把握していないと手も足も出ないはず。

英語

次の英文を和訳しなさい

We want higher education to be available to all Americans, but we also want people to deserve the grades they receive.

解答&詳細解説をチェック

答:私たちはすべてのアメリカ人が高等教育を受けられるように望むが、もらった成績に相応しい人物であってほしいとも考えているのだ。

【解説】

英文の構造そのものは複雑ではありませんが、日本人にとってなじみにくい単語であるavailable(入手可能である)が使われているので訳出するのが難しいと感じる人もいるでしょう。

We want higher education to be available to all Americans,
 S     V                     O         C                      前置詞句(副詞句)

等位接続詞but以前の節を見てみると、以上のような構造になります。ここではto be~の不定詞句を名詞句or形容詞句と捉えて補語とし、SVOCの第5文型と判断しました。ですが、これはto be~を副詞句と扱って文型の要素と捉えず第3文型と考える人もいます。これについてはどちらでも構いません。英文法というのが常に完全ではないという一例ですね。いずれにしても訳が変わることはないので、どちらで捉えても良いですが、解説者はこの場合、SVOCの第5文型であるという説を支持しています。
さて、この形のwantは“SはOがCであることを望む”という意味になりますので、直訳は「我々は高等教育が全てのアメリカ人にとって入手可能であることを望む」となりますが、これは日本語として不自然。availableをもう少しスマートに訳したいところです。この場合、本来は副詞句であるto all Americansを少し主語的に訳して「私たちは全てのアメリカ人が高等教育を受けられるように望む」としたほうが違和感はないですよね?

but we also want people to deserve the grades (that) they receive [   ].
       S            V       O        C                  先行詞 関係代名詞 S       V     O

後半部も同じ形になっているので、ここでもSVOSの第5文型と捉えています。第5文型のwantは“SはOがCであることを望む”なので「我々は人々がもらった成績に相応しいことを望む」といった和訳になるわけですね。
そして、grade以下ですが、ここは関係代名詞の省略があるのに気づくべきです。第3文型(SVO)で用いられるべきreceiveの後ろに目的語がないことから“先行詞が入るべき部位の名詞が欠けて空白になる”という関係代名詞のルールに則しているのが分かります。そこで、gradesとtheyの間に関係代名詞thatを補い、receiveの後ろにgradeが入るべき名詞の欠落があることを確認。ここを関係代名詞が導く形容詞節の従属節であり、先行詞gradesを修飾していると考えれば、疑問点はなくなりますね。
ちなみに関係代名詞は目的格の場合にのみ省略が許されるので、省略されている場合は先行詞と関係詞節の主語が連続し、不自然に名詞が連続します。なので、同格になり得ない名詞の連続を見た場合、反射的に関係代名詞の省略を疑う癖をつけてください。また、ご存じとは思いますが、関係副詞の後は名詞の省略は起こりません。関係代名詞は直後の節で名詞が1つ不足する不完全な節、関係副詞の直後は完全な節です。
これだけ解釈できれば、前後をつなぎ合わせて、模範解答に挙げた訳文ができあがるでしょう。

傾向と対策

千葉大学が出題する長文はそれほど難解ではありませんが、設問が単純な記号問題ではない分、難易度は高いといえます。英文和訳、指示語が指す内容を説明する問題、下線部の理由を説明する問題など、記述を要する設問が並んでおり、かなり骨があります。英語の読解力はもちろん、論理的思考力、日本語の表現力が水準に達していないと合格点を超えることは難しいでしょう。可能な限りZ会の通信添削や、個別指導してくれる先生のもとについて解答を添削してもらうようにしてください。

世界史

以下の問題に答えなさい

問1.

ゲルマン人の一部がローマ帝国領内に移動すると、他の部族もそれに続いてアングロ人とサクソン人はブリタニア南部に、フランク人はガリア北部に王国を建設した。同じように西ローマ帝国滅亡より前に建設された王国名と支配地域を、以下の解答例にならって3つ答えなさい。ただし、地域名は古代名を用いること。

(例)フランク王国:ガリア北部

解答&詳細解説をチェック

答:
西ゴート王国:ヒスパニア
ブルグンド王国:ガリア東南部
ヴァンダル王国:北アフリカ

【解説】

これは難問です。ゲルマン民族の国家は他にロンバルド王国(ランゴバルド王国)や東ゴート王国がありますが、これらは西ローマ帝国滅亡後に建国された国家。西ローマ帝国の滅亡が476年であること、ロンバルド王国建国が568年、東ゴート王国建国が497年であることを知らないと、これらを解答してしまう可能性があります。
以下にゲルマン民族の大移動によって建国された各国の基本情報をまとめますので、きっちり覚えておきましょう。

【ゲルマン諸国の基本データ】

国名建国~滅亡建国者滅亡理由
フランク王国481~887クローヴィスヴェルダン条約で3国に分裂
ヴァンダル王国439~534ガイセリック東ローマ皇帝ユスティニアヌス1世の攻撃
西ゴート王国415~711アラリックイスラーム王朝であるウマイヤ朝の攻撃
東ゴート王国497~553テオドリック東ローマ皇帝ユスティニアヌス1世の攻撃
ブルグンド王国411~534グンダハールフランク王国の攻撃
ロンバルド王国568~774アルボインフランク王国カール大帝の攻撃

アングロ・サクソン族はブリタニア(イギリス)に移動したものの、統一できずに七王国(ヘプターキー)が乱立、互いに争いました。七王国はノーサンブリア王国、マーシア王国、イースト・アングリア王国、エセックス王国、ウェセックス王国、ケント王国、サセックス王国の総称で、829年、ウェセックス王エグバードがイングランドを統一したものの、まもなくデーン人がブリテン島に侵入、後にノルマン朝が成立します。

問2.

ローマ帝国分裂後の東方と西方における政治的文化的特徴を、それぞれの地域における政治権力のあり方の違いに関連づけて説明しなさい

解答&詳細解説をチェック

答:東方のビザンツ王国では専制君主政が維持され、皇帝がギリシャ正教の首長であるコンスタンティノープル大司教の叙任権を持っていた。これを皇帝教皇主義(チェザレパピズモ)といい、聖権と世俗権を兼ねる政教一致が確立していたことになる。文化的にはギリシア・ローマ文化とオリエント文化を融合したビザンツ文化が形成され、また言語はヘレニズム時代にアレクサンドロス大王が整備した共通言語コイネーが用いられた。
一方の西方では西ローマ帝国の滅亡後、ゲルマン人の諸国家が分立したことで政治権力は分裂。その中で勢力を伸ばしたフランク王国がローマ教皇に接近、800年のクリスマスのミサではフランク王カール大帝が教皇レオ3世から西ローマ帝国の冠を授与されている。これによってフランク王国は事実上、復活した西ローマ帝国となり、世俗権を持つ王権と聖権を持つ教皇権が分立する体制となった。文化的にはカロリング=ルネサンスの影響もあり、ゲルマン文化、ローマ文化、キリスト教文化が融合した西ヨーロッパ文化が形成されていく。言語はラテン語が用いられた。

【解説】

すべて解答に書いたとおり。字数無制限の論述ということで難易度は非常に高いですが、歴史をきちんと理解している人だけが解答できる素晴らしい問題です!
歴史用語だけでなく、歴史的な流れ、出来事の歴史的意義を正確に理解していないと解答することはできません。世界史をストーリーとして説明できるようになるまで、徹底的に講義型参考書を読み込んでください。

傾向と対策

上記の過去問を見れば分かるとおり、国立大である千葉大学では論述型の問題が出題されます。大問は3つ程度で、各大問に1~2題の論述が含まれるため、論述問題が解けないようだと合格は望めません。国立大学では微に入り細をうがつような用語を問われることがない代わりに、著名な歴史的事実を正確に理解しているかどうかを問う問題が出題されるわけです。生半可な理解では数百文字の論述を書き上げることはできませんから、講義型参考書『ナビゲーター世界史B』、『世界史B講義の実況中継』あたりを熟読し、歴史の流れを正確に理解しましょう。

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